【FAR EAST MANUFACTURING ファーイーストマニュファクチャリング】6ボタン仕様のボタンダウンシャツ。拘りのディテールをご紹介!

2023.5.20

 

こんにちは。シャツ好き鈴木です。

 

凄く良いシャツブランドの取り扱いをスタートしましたのでご紹介させて頂きます。

 

既にご存じの方も多いかもしれませんがデニムブランド「リゾルト」のデザイナーの林氏が監修したボタンダウンシャツ。

 

「FAR EAST MANUFACTURING ファーイーストマニュファクチャリング」。

 

 

 

「林さん監修」となると必然的に期待値も大きくなっちゃいますよね。

 

実際に展示会で見て、着て、拘りも聞いた上で感銘を受けた部分も大きかったので取り扱う事にしました。

 

正直、当店ではシャツは複数ブランド展開しているので新規で取り扱うとなると社内のハードル高め。

 

半信半疑で展示会に行った結果、そのハードルを軽々と乗り越えてしまうレベルでした。

 

まだまだスタートしたばかりのブランドですし情報も少ないと思いますので本日はしっかりとご紹介したいと思います。

 

 

 

 

こちらです。

FAR EAST MANUFACTURING / ファーイーストマニュファクチャリング
リゾルトのデザイナー林氏が監修する日本のシャツブランドFAR EAST MANUFACTURING(ファー イースト マニュファクチャリング)。1896年にアメリカで初めて製品化され、後にアイビースタイルの象徴的アイテムとなったボタンダウンシャツ。1970年代に生産されていたとされるものを忠実に再現しながら、現代的なフィッティングにモディファイさせた拘りのシャツ。上質なものづくりを極東アジア、日本から発信したい” そんな想いをカタチにしたブランドです。

 

 

 

元ネタはアメリカントラッドの代名詞ブランド「ブルックスブラザーズ」のアイコニックなボタンダウンシャツ。

 

ボタンダウンシャツ(ポロカラーシャツ)を作った元祖ブランドのシャツの1970年代頃の完成されたディテールを採用。

 

 

 

 

かなり細かい部分まで忠実に再現されています。

 

私の勉強、備忘録も兼ねてご紹介。

 

蘊蓄好きな方は是非ご一読を。

 

 

 

 

【芯なしの襟・カフ】

一番のポイントと言ってもいいかもしれません。一般的には接着芯を使う事が多いのですが襟とカフ部分は「芯なし」の柔らかい仕立て。首や手首に触れる部分が柔らかく仕上がるので着心地の良さに繋がる仕様な半面、縫製の難易度が上がる仕様。襟の形をキープする為にもある程度の固さは必要な為、生地選びも大切になります。

 

 

 

【前立てはフラシ芯】【前立てのボタンが小さめ】

前立てのみ芯が入っています。「接着芯」ではなく「フラシ芯」という生地に芯を接着しない仕様。柔らかい仕上がりになる反面、接着されていないので縫製の難易度アップに繋がる仕様。そして前立てのボタンが一回り小さめなのもクラシックな雰囲気に一役買っています。

 

 

 

 

【前立ての縫製はユニオンスペシャルでチェーンステッチ】

前立ての裏の縫製はユニオンスペシャルのミシンで環縫い(チェーンステッチ)。洗濯によるパッカリングへの期待もありますが強度を求めての仕様。私は「ユニオンスペシャル」というとデニムの裾上げ用のミシンというイメージしかなかったので驚き。私が無知な故でしょうが、縫製業に従事されている方でしたらユニオンスペシャルでも驚く事ないのでしょうか?ただ、今となってはかなり希少なミシンである事には間違いないようです。

 

 

 

 

【襟を留めるボタンのボタンホール】

襟のボタンを留める為のボタンホールの位置が襟のステッチにかかるほどギリギリに開いています。最近では襟のステッチが切れる事を嫌い少し内側に開ける事が多いようですが、こちらは襟のステッチにかかる位ギリギリな位置にボタンホールを開けています。より美しい襟立ちとロールの曲線美を表現する為の仕様。

 

 

 

 

【脇の細巻きのシングルニードル】

環縫いで一回で袖口から裾までを縫うのはなく一本針の本縫いミシン(シングルニードル縫製)で3回同じ個所を縫う必要がある仕様。加えてかなり細い巻き縫いの為、高度な技術が必要な縫い方。しかも少し特殊な巻き縫いとの事で現在では一般的ではないようです。シングルニードル自体手間がかかるので少ない上に特殊な巻き縫い。この縫い目の「ぷっくり感」はそのため。

 

 

 

 

【脇縫いを倒す方向が左右非対称】

高級ドレスシャツだと左右対称になっている脇縫いの生地を倒す方向が左右非対称に。推測ですが恐らく当時の大量生産に対応すべく効率化を図った名残ではないかと。左右対称にするためには縫い始めの方向を反対にしないといけない(例えば右脇はカフ側から、左脇は裾側からという意味)ですからね。いかにもアメリカのシャツらしいディテールかと。そんな細かい仕様まで踏襲しています。

 

 

 

 

【裾のラウンドのカッティング】

裾のラウンドのカットは最近のシャツに比べるとカーブがキツメ。シャツが下着だった頃の名残ですね。今見ると新鮮なカットで逆にかっこよく感じちゃいます。一番下のボタンから裾までの距離が長いですよね。この独特のバランスに惹かれちゃいますっ!

 

 

 

 

【コンストラクションヨーク】

肩のヨーク部分のステッチが表に出ない仕様。高級ドレスシャツにみられる仕様。表にステッチが出る仕様が一般的です。インディビもこの仕様なのは有名な話(インディビの場合、プルオーバー仕様はステッチ表に出てます。)

 

 

 

 

【ガントレットボタンなし】

袖の剣ボロ部分のボタンが付いていない仕様。袖捲りはしやすいですね。ボタンの有無は好みかと。

 

 

 

 

【カフの幅が狭い】【カフのボタン位置】

とあるアメリカのシャツブランドでは「スポーツカフ」などとも呼ばれる幅の狭い(低い?)カフ。どちらかと言えばカジュアルな部類に属するタイプ。ボタン位置もカフの中心よりも上の袖側に寄っています。これも当時の仕様を再現していますね。

 

 

 

 

【フロントボタンが6つの仕様】

現代的なシャツのボタンは7つボタンが主流ですが、こちらは6つボタン仕様。第1ボタンと第2ボタンの間が広くとられており第一ボタンを外した時の開き具合が大きくなります。ここは好き嫌いが分かれるかもしれませんね。第1ボタンと第2ボタンの間隔を測ってみたら11.5センチ。元来はアメリカのシャツなのでインチ換算すると4.5インチ位だったのかなと想像してみたり。最近の一般的なシャツは6.5センチ前後ですからかなり間隔が広いのが分かります。

 

 

 

 

【カフのギャザー】

カフと袖をつなげる部分は生地を折りたたむ一般的な「タック仕様」ではなく、技術的に難しい「ギャザー仕立て」。

 

 

 

 

【胸ポケットなし】

胸ポケットはついていません。賛否あるでしょうが1969年以前は胸ポケットがつかない仕様だった(らしい)事や、林さんが胸ポケットなしが好きだという点がポイントなのかと。個人的には胸ポケットアリの方が好きですが。

 

 

 

 

【サイズ表記は裏側にスタンプ】

元ネタのヴィンテージに倣ってサイズ表記は裏側にスタンプで記載。2段目は林さんの誕生日との事。林さん曰く「イジられてるんやっ」と。

 

 

 

 

 

以上がディテール部分。なかなか細かく忠実に再現されつつ、遊び心もプラスされてます。

 

着るのに関係ない仕様もあるんですが私のような蘊蓄好きにはぶっ刺さるシャツ。

 

なるほど当時のシャツはこうだったのか、こうやって縫っていたんだななんて想像するだけでも楽しい。

 

知らなかった事がいくつかあって凄く勉強になりました。

 

 

 

 

 

ディテールだけを楽しむのであれば古着でもイイんですが・・・。

 

大切なのは着てかっこいいかどうかという点。

 

どれだけ凝った仕様や昔のディテールを再現していても着てかっこよくなければ本末転倒。

 

その部分がこのシャツをオススメするにあたっての一番のポイント!

 

 

 

 

【オールドスタイルなディテールながら現代的なフィッティング】

フィッティングに関しては昔のままのフィット感ではなく現代的なフィットにアップデートされています。

この点に関してはリゾルトのデザイナーの林さんが監修しているという事が一番大きく作用していると思います。

昔ながらのイイモノも知っているけどそのままじゃ通用しない事も分かった上でやり過ぎないアレンジを加える。

言葉では簡単に書けますがこれって結構難しいんですよね。

やり過ぎれば一過性のデザインシャツになってしまい、アレンジが甘いと古臭いシャツになる。この塩梅が林さんの凄いところでしょうか。

裾をパンツにインしても絶妙なバランス。

ウェスト周りも程よいゆとりで着易い印象。

パンツに裾をインした時に後ろから見てもルーズすぎずタイト過ぎないウェスト周りのゆとり。

袖捲って着るものカッコイイ。

ガントレットボタンがない(袖の剣ボロのボタンがない)仕様で剣ボロも長めなので袖捲りがしやすい。

この6ボタン特有の襟の開き方もイイですよね~。襟のロールも美しいですし、これはノータイでラフに着たいですねっ!

 

172センチ60キロでサイズは14H-31(未洗い)を着用。袖丈がやや長く感じますが洗濯で縮んで丁度いい位かと。

 

 

 

 

更にこのシャツの特筆すべき点は首回りの1サイズに対して4サイズの裄丈(袖丈)が用意されているという事。

分かりやすく言うと裄丈(袖丈)が選べますっ!

 

首回りのサイズが「15」の方であれば裄丈が「30」「31」「32」「33」から選べるんです。

 

既成のシャツで袖丈が合わないという方には有難い事この上ないシャツ。

 

私のような手の短い方、手が長い方、身幅や肩幅でサイズを選ぶと袖が長い、短いという体型の方は必見。

 

 

 

14H-31(未洗い)

 

14H-32(未洗い)

 

14H-33(ワンウォッシュ)

並べてみます。

サイズの違いがお判りいただけますでしょうか?

 

本来この3サイズは裄丈(袖丈)のみが違って、その他のサイズ(首回り、身幅、着丈)は同じです。

 

「14H-33(右)」だけ一度洗ってあるサンプルだったので少し縮んでいます。単純に比較しづらくてすいません。

 

洗うと全体に1-2センチ程度縮みます。

 

 

 

「14H-31(左)」と「14H-32(中)」は身幅や着丈は変わりませんが、裄丈(袖丈)が違います。

 

「14H-32(中)」と「14H-33(右)」は後者が洗ってある為、前述の比較ほど裄丈(袖丈)の差はなく「14H-33(右)」の着丈、身幅が縮んでいるのが分かります。

 

このように首回りの1サイズに対して裄丈が4サイズお選びいただけるのが特徴。

 

 

 

 

 

 

 

サイズをお選びいただく際は洗濯による縮みも考慮頂いた上でお選びいただくのがオススメです。

 

未洗いの状態で裄丈(袖丈)ピッタリで選んでしまうと洗濯による縮みで裄丈(袖丈)が短くなりすぎる可能性もございますのでお気を付けください。

 

明日までは店頭にほぼフルサイズのサンプルのご用意がございますので着比べて頂く事が可能。

 

店頭に在庫がない場合はメーカーからの取り寄せ、メーカーにも在庫がない場合は次回生産分のご予約扱いになります。

 

 

 

 

 

オンラインは下記からどうぞ。

 

【ファーイーストマニュファクチャリング】拘り満載の6ボタン仕様のボタンダウンシャツ←クリック or タップ

 

 

リゾルトの新型714同様にこのシャツも爆売れ中のようでして、当店、およびメーカー在庫がかなり少ない状況です。

 

完売していても次回入荷分の予約や取り寄せ対応もいたしますのでお気軽にお問合せ下さい。次回入荷は6月中旬頃の予定です。

 

 

 

メールやお電話での通販も可能です。メールや電話での通販御希望の方、サイズの問い合わせなど不明点は下記からどうぞ。

 

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いくら裄丈(袖丈)が選べるといっても全ての人にとって完璧ではありません。体に合わない方も多々いらっしゃるでしょう。そんな方にはインディビジュアライズドシャツのトランクショー(6月15日-20日)をオススメ。サイズから生地からすべてカスタムで自分だけのシャツをアメリカ生産で作る事ができる夢のようなイベント。シャツ好きであれば一度は体験していただきたいですね。

鈴木

 

 

 

 

 

 

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