【D.C.WHITE ディーシーホワイト】本日販売スタート!大切な人に受け継ぎたい端正なバルマカーンコート
2023.12.23
こんにちは。鈴木です。
本日ご紹介するのは「D.C.WHITE ディーシーホワイト」がシーズンに1品番だけリリースする「アルティメット(究極の)コレクション」の逸品。
2022年春夏からスタートした「究極」と言えるほどに突き詰めた「ディーシーホワイト」の特別なコレクション。
2023年秋冬の第四弾「ハッキングジャケット」から僅か3か月なんですが・・・。
早々と2024年春夏の第五弾。今回は「Balmacaan Coat – バルマカーンコート」。
こちらでございます。
【D.C.WHITE】BALMACAAN COAT 143,000円(税込)
ハンギングしただけなのに只者ではないオーラが半端ない。
まずは写真と共にざっくりとご紹介。
バルマカーンコートの特徴的な襟型。
台襟の後ろ側が高くて、
前にいくにつれて低くなる。襟裏にはステッチ。
2枚袖のラグランスリーブ。これが今回の「肝」なので後程詳しくご説明します。
後ろには深めのベント。ボタン留め仕様。
裏地は鮮やかなマドラスチェック。ボタンもオリジナルの刻印入りの水牛ボタン。そして、アルティメットコレクションを示すレーベル。このレーベルを付けるからには手は抜けませんよね。自分で「究極」って言うんですから。
ポケットのディテール。
裏地部分がポケット状になっていて貫通したポケットからそこにアクセスする仕組み。文章では説明しづらいのですが・・・。裏地もしっかりと柄合わせしてあるので余計に分かりづらい。
昔のこの手のコートによくある仕様。中に着ているジャケットやパンツのポケットにもアクセスできる貫通ポケット仕様。
生地はコットンギャバジン。レインコートが出目のブランドがよく使う生地。
こんな全体像のバルマカーンコート。
では何が特別なのかを少し掘り下げてご紹介。
今回特にポイントになるのは「袖付け」。巷では今、この手のコートはほとんどが「1枚袖」。どこもかしこも「1枚袖」なんですよね。確かにこのタイミングでバルマカーンコートを作るのであれば1枚袖にしがち。理由は簡単。今の流行だとゆったりしたシルエットや1枚袖の特徴でもある太めのざっくりした袖幅が好まれるから。ビンテージの希少性から「1枚袖」や「シングルラグラン」と記載した方が反応が良い。かっこいいんですけどね、実際。一枚袖のあのざっくりとした雰囲気が。それぐらい「1枚袖」というワードが独り歩きしている状態。私はこのタイミングであえて2枚袖で作ってきたディーシーホワイト、そのディレクターの石原氏に改めて凄く興味が沸きましたし、何故2枚袖にしたのか、その理由を凄く知りたいという気持ちになりました。
■2枚袖の理由
2枚袖だと肩回りが構築的でしっかりとし過ぎてしまう事があるんですが、こちらのコートは1枚袖のような「ナチュラルショルダー」を実現。1枚袖のようなストンとキレイに落ちる自然な肩のラインを2枚袖で再現しています。
1枚袖は肩の自然な丸さや落ち方を出せる反面、脇側に一か所しか縫い目がないので狙った袖の形が作りづらい。袖を一枚の型紙で作るから。今の時代の流れからすると袖は太くても受け入れられやすいので1枚袖の方が作りやすく、市場でも受け入れられやすい。雨具の延長上にあるギア的なコートに多いディテールが1枚袖。私ならこの「1枚袖人気」にあやかって安易に1枚袖で作ってしまいそうです笑
2枚袖は袖が2枚の型紙で構成されるので狙ったシルエットを作りやすい反面、肩部分に縫い目がくる為、肩の自然な落ち感が作りづらいという特徴があります。2枚袖でナチュラルショルダーを実現するためには精度の高い型紙、高度な縫製技術、縫い目の細かさが必要になります。それができていない2枚袖は変なシワが寄ったり、意図しない余りが出てしまいます。
こう聞くと今、2枚袖で作るのって結構リスキーですよね。それにあえてチャレンジする事がテーラードジャケットを生業にするディーシーホワイトの責務だと感じたというブランドディレクターの石原さん。これが2枚袖でナチュラルショルダーのバルマカーンコートを作った明確な理由との事。カッコ良すぎ。その心意気が。
■縫製について
コートの縫製には少し太目の糸(20番程度)を使うのが一般的。こちらのコートは30番(20番よりも細い)の糸を使って3センチ間に12針のミシンピッチで縫い上げています。3センチ間に9針が一般的な糸運糸だと考えるとかなり細かいミシンピッチ。細番手の糸と細かいミシンピッチで直線、曲線を極限までキレイに仕上げ、日本の技術力を前面に押し出した縫製。
■生地について
生地は70番双糸のコットンギャバジンを使用。1893年創業の日本の綿織物工場謹製。過去には国策として綿織物の輸出に力を入れていた日本の歴史と技術が詰まった生地を使う事がブランドとしての使命と感じた結果、この生地を選ばれたそうです。いちいち心意気がカッコイイんですよね。
レインコートとしての出目を持つブランドがこぞって使っていた(いる)目が詰まったコットンギャバジンは特徴として撥水、耐水、防風という特徴があります。今回はそれに加えてスレン染料を用いた為、汗や水に強く退色しづらいところがポイント。
経年変化を楽しむ素材も良いですが、こちらのコートはあくまで控えめで端正な上品さを長持ちさせて「受け継いでいくコート」を目指して作られています。
ギア的な雨具の延長上のコートではなく、端正で上品、そして「長く大切な人に受け継いでいくコート」がコンセプト。素材やディテールやデザインに派手さは一切なく非常にシンプル。アンダーステイトメント(控えめ)なブランドの「純粋にいいモノを作りたい」というコンセプトが最大限に表現されたのが今回の「バルマカーンコート」。
そんな端正でキレイな上品さを持った大切な人に受け継いでいくコート。
参考までに私が着てみますがこの前振りがものすごいプレッシャー。
まずはジャケットにタイドアップ。ビジネスでの着用もイメージして頂けるかと。
ジャケパンは勿論、スーツの上だって全然問題ありません。端正でキレイな上品さとはかけ離れた私でもそれなりに見えるのはコートのお蔭。
でも、この手のコートをカジュアルに着るのが好きなんすよね~、私は。
ダブルのライダースの上や、
スポーティーなナイロンブルゾンの上、
ミリタリーなジャケットの上、
アウトドアなフリースの上、
本気のラグビーシャツの上、
最後は私の願望も込めて。古着のスウェットに501。
172センチ60キロでサイズは全て「44」を着用
これぐらいテキトーに着てもイイと思うんです。むしろラフなスタイルにこそ着て欲しいコートだと私は思っています。
私が考える「良いコート」の定義の一つが「どんなスタイルに着てもカッコ良くみえるコート」。
テキトーなスタイリングにバサッと羽織るだけで完成する「コート」というのが本当の意味での「良いコート」ではなかろうかと。
過去に扱っていた「マッキントッシュ」や「グレンフェル」がそうだったように。
あくまで私なりの見解です。
特別な日に特別な人の為に着るコートも「良いコート」だと思いますし、気負わず毎日着れるコートも「良いコート」。
人それぞれに「良いコート」の定義は違っていると思いますが、このコートは大多数の方の「良いコート」の定義にハマるのではないかと。
それぐらい端正な面構えで様々なシチュエーション、スタイリングに馴染む逸品。
体型の違うスタッフの場合ですと、
170cm 68kg 46着用
170cm 68kg 48着用
176cm 74kg 48着用
176cm 74kg 48着用
ご紹介したように「シルエット」、「縫製」、「生地」、「付属」に至るまで拘って作られたコート。
そして、作り手の想いがしっかりと伝わるコート。
長く大切な人に受け継いでいきたいコート。
ブランドがシーズンに1型だけ徹底的に掘り下げて作る「アルティメットコレクション」に相応しい一枚。
本日からオンラインショップでも販売を開始。生産数も限られていますのでお早目にどうぞ。
オンラインは下記からどうぞ。
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年内は27日の営業が最終です。いつもは水曜日定休ですがこの日(27日)は営業します。28日から1月3日まで休業。4日から営業予定。宜しくお願いします。
鈴木
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